オーステッド、世界最大2.9 GWの洋上風力発電・英国「ホーンジー3」を最終投資決定

  • オーステッドは、世界最大の洋上風力発電所「ホーンジー3(Hornsea 3)」への最終投資決定 (FID) を行いました。
  • ホーンジー3は2.9 GWの容量を有し、2027年末頃に完成する予定。
  • ホーンジー 3は、「ホーンジー1」(1.2 GW) 、「ホーンジー2」(1.3 GW)に続く、オーステッドにとってホーンジー海域で3度目のギガワット規模の事業となります。

英国は、政府の強力な支援と野心的な目標に裏打ちされた、洋上風力の世界最大の市場の一つであります。また英国は、オーステッドのコア市場であり、オーステッドは現在、英国で12の洋上風力発電所を運営しています。

2022年7月、オーステッドはホーンジー3の差額決済契約 (以下、CfD) を、37.35ポンド/MWhのインフレ連動基準価格(2012年価格)で落札しました。CfDの制度では、落札時のCfD容量から削減することが認められるため、オーステッドはこの柔軟性を利用して、ホーンジー 3の容量の一部を英国の次の再エネCfDアロケーションラウンド6(以下、ラウンド6)に提出します。

ホーンジー 3は、十分に確立されたサプライチェーンとホーンジー1およびホーンジー2とのシナジーを基盤として、強固なリスク・リワードのプロファイルと、加重平均資本コスト(WACC)を上回る価値(CfDラウンド6で付与されると見込まれる容量の一部を反映した計算で、目標とするライフサイクルリターンのレンジのボトムエンド付近 、150~300bp)を創出します。

オーステッドは同海域でホーンジー4の開発も進めており、将来的に7GWを超える洋上風力クラスターが創出され、更なるシナジーが期待されます。

ホーンジー3は、Siemens Gamesa社とのSG 14-236 DDタービン(出力:14MW、パワーブーストを除く)の契約を含め、主要な契約締結はすべて完了しています。ホーンジー3の資本的支出(CAPEX)の大部分は、最近のインフレの発生前に契約が行われたため、サプライチェーンから競争力のある価格を確保でき、価値創造の機会につながると見込まれます。大型の風力タービンおよびホーンジー 1・2とのシナジーにより、これまでのポートフォリオよりも運営コストの低減が見込まれます

ホーンジー3は英国に安価なグリーンエネルギーを提供し、英国の洋上風力サプライチェーンに数千人の雇用と数十億ポンドの投資をもたらすことが見込まれます。建設、運営、物資供給、設置、試運転、長期にわたる運営・メンテナンスといった一連のプロジェクトサイクルに携わる何百もの企業が新たな事業機会に向けた準備をしています。

オーステッドグループ社長兼CEO、マッズ・ニッパーのコメント:

洋上風力のイノベーション、エンジニアリング、運営、調達、ファイナンスの分野で世界をリードする当社の能力を活用することで、世界最大の洋上風力プロジェクトを成熟させ、最終投資決定を行うことができました。洋上風力市場は、世界的に極めて激しい競争に曝されている中、英国政府の魅力的な政策・制度のおかげでこの投資を実行することができました。この画期的な事業により、英国の家庭や企業に大量のグリーンエネルギーを供給でき、世界最大の洋上風力発電クラスターがさらに広がることを楽しみにしています。

オーステッド英国・アイルランド社長、ダンカン・クラークのコメント:

ホーンジー3は、英国政府の気候・クリーンエネルギー目標達成の基盤となるとともに、エネルギー自給を高め、地域の雇用を創出します。ホーンジー3を建設するという当社の決定は、英国の洋上風力市場に対する「信頼」の表明でもあります。英国のクリーンエネルギーインフラと英国のサプライチェーンに意義ある投資を継続してまいります。

ホーンジー 3洋上風力発電事業に関するファクト:

  • 2.9 GWの容量を有するホーンジー3は、英国の330万以上の世帯に安価な再生可能電力を供給する。
  • 英国のエネルギー安全保障戦略の一環でもある政府目標「2030年までに50 GWの洋上風力発電を稼働」に大きく貢献する。
  • ホーンジー3は、建設段階で最大5,000人の雇用をサポートする。長期にわたる運営段階では、直接雇用とサプライチェーンにおける雇用をあわせて最大1,200人の雇用を創出。ホーンジー3は、イングランド中央東部グリムズビー(Grimsby)にあるオーステッドの運営・メンテナンスの拠点から運営される。
  • オーステッドは既に本事業に関わる主要なサプライヤー契約を発表しており、SeAH Wind社が新設するティーズサイド(Teesside)の工場から最初のモノパイル納入先となる契約も含まれる。本契約は、SeAH Wind社が英国にグローバルに競争力のあるモノパイル生産拠点を設立する投資決定を支えている。
  • ホーンジー3はイングランド東部ヨークシャー沖160 kmに位置する。稼働後、オーステッドのホーンジー海域にある3事業 (ホーンジー1、ホーンジー2、ホーンジー3) の総容量は5 GWを超え、世界最大の洋上風力ゾーンとなる。
  • ホーンジー海域では、オーステッドがホーンジー4プロジェクト(最大で2.6GW容量を計画中)を開発中。ホーンジー 4は2023年初めに英国政府から開発同意書(DCO)の発給を受け、今後のCfDラウンドの対象となる。
  • ホーンジー3建設事業には、オーステッドによる送電設備(洋上・陸上変電所、エキスポート・ケーブル)建設を含む。発電所の全面運転開始後、オーステッドは英国の規制に従い、送電設備を新たな所有者に譲渡する。
  • ホーンジー3のCfDは、2027年末頃(予定)の発電所の稼働後最大15年間適用される。行使価格は、CfD期間前および期間中のインフレ指数に基づいて算出される。MWh当たりの名目開始価格は、行使価格に2012年からCfDが開始されるまでの累積インフレ率を加算して決定される。CfD終了後は、ホーンジー3は電力市場価格を受け取るか、新たな電力購入契約を締結する。
  • オーステッドが以前に示した2023年のEBITDA(2000~2300億デンマーク・クローネ、新たなパートナーシップ契約とOcean Wind 1に関連する引当金を除いた値)に変更はない。

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