海洋生物の多様性のための協働

気候変動と海の生物多様性に関するアクションの統合 


オーステッドとWWFは、世界的な生物多様性損失の危機に対処しながら、再生可能エネルギーへの迅速な移行を支援するソリューションを開発します。 


地球上の生命の多様性は、自然環境における生命維持に欠かせません。しかし、哺乳類、鳥類、魚類、爬虫類、両生類の個体数は1970年以降平均68%で減少し、 驚くべき速度で失われています。気候変動はこの傾向を加速させており、気候変動に対処するために私たちができる最も効果的なことの一つは、化石燃料から再生可能エネルギーへの世界的な移行を加速することです。

これは既に世界で実現し始めています。世界中の政府は、気候変動対策に取り組み、エネルギーの自給を高めるために、グリーンエネルギーを拡大するという意欲的な計画を立てています。世界中の再生可能エネルギーの発電容量は、この10年以内に3倍に増加する見込みであり、特に洋上風力発電については再生可能エネルギーの中でも飛躍的に拡大することが予想されます。

しかし、再生可能エネルギーの拡大と発展は自然環境に配慮しながら、特に洋上風力発電においては海の生物多様性を支援しながら行わなければなりません。

WWFとオーステッドは、これが実現可能であると信じています。

海洋生物の多様性のための協働

私たちが協力する理由 


オーステッドとWWFは、生物多様性に関する明確で補完的なアジェンダを持つ組織です。オーステッドの 野望は、2030年以降に運用するすべての新しい再生可能エネルギープロジェクトに対して、生物多様性へのネット・ポジティブ・インパクトを作り出すことです。一方で 、WWFは 同年までに生物多様性の損失を食い止め、回復させることを目指しています。 

気候変動と生物多様性の損失は、相互に密接に関連する危機です。私たちは、洋上風力と自然保護に関する専門知識を結集することで、気候変動と生物多様性の損失の両方に対処する具体的な解決策を見出だせると考えています。 

私たちはパートナーシップを通して、政府や産業界へ気候変動と生物多様性損失への対策を示したいと考えています。そして洋上風力開発における生物多様性の保護と回復の新しい基準を設定し、海洋生物多様性にネット・ポジティブの効果を与える洋上風力発電を開発するために参加を呼びかけています。 

再生可能エネルギーが海の自然環境と共存するための新しい解決策を加速させるために、私たちは考え方をシフトさせる必要があります

– WWFインターナショナル事務局長 マルコ・ランベルテ

北海における海洋修復 


洋上風力発電の建設に際して、海洋の自然環境と生物多様性にネット・ポジティブの効果を与える方法を理解することは、重要な課題の一つです。 

そのため、私たちのパートナーシップの中の一つの取り組みとして、北海での海洋生態系再生プロジェクトを行います。このプロジェクトは、地元に直接的な利益をもたらすだけでなく、将来的にこの種のプロジェクトを洗練させ、規模を拡大するために必要な知識も提供するものです。 

このプロジェクトは、OSPAR委員会で絶滅危惧種または減少種に分類されている在来種のカキ(ヨーロッパヒラガキ)とハマグリ(エゾヒバリガイ)の岩礁を復元することを目的としています。これらの岩礁は多種多様な動植物を支えているエコシステムの役割を果たしています。  

生物多様性にネット・ポジティブの効果 
生物多様性にネット・ポジティブの効果を与えるということは、生物多様性全体を改善し、自然をより良い状態にすることを意味します。これは、自然へのやむを得ない影響を最小限に抑えて軽減するだけでなく、気候変動や生物多様性の損失の脅威にさらされている生態系を回復するために一歩踏み込んだ行動を取ることを意味します。  

洋上風力は、正しい方法で行われれば、海洋の生物多様性を高め、自然環境を全体的により良い状態に保つことができます

オーステッド最高経営責任者(CEO) マッズ・ニッパー



WWFについて 


WWFは、3,000万人以上のフォロワーと約100カ国に展開するグローバルネットワークを擁する独立した自然保護団体です。WWFの使命は、世界の生物多様性を保全し、再生可能な天然資源の利用を持続可能にし、汚染や無駄な消費の削減を促進することによって、地球の自然環境の劣化を食い止め、人々が自然と調和して生きる未来を築くことにあります。WWFについての詳細は、下記をご覧ください、www.wwf.org 。 

自然 

生物多様性とのバランスのとれた再生可能エネルギーの構築 

グリーンエネルギーのグローバルリーダーとして、私たちは責任をもって気候と自然の両方に積極的に貢献します。